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1985年空は蒼かった~イノセントスカイ

第114章 もしかしてレズというヤツ?

怜子のアネキに対するベタベタ感はハンパなかった

「ちょっと怜子…皆の前だから少し離れてよ」
アネキはマジで迷惑そうな顔をしている
しかし怜子は止めようとしない
「いいじゃない祐実ぃ~、寒いからくっついて暖まろう」

僕は最初は笑っていて、一緒にされるのがイヤだと思って距離を置いていたが、怜子の執拗さにある種の怖さを感じた

(こりゃ冗談じゃなくホンモノのレズだ)

僕は二人の間に割って入った

「腹減ったからどっかで何か食わない?」

邪魔をされた怜子は少しムッとしていた

「アタシ今お腹空いてないし」

するとアネキは

「じゃあどっか店に入ろうか。どの店がいいかなぁ」
と言って僕の脇にピタッと付き、周囲を見渡した

「じゃあ祐実が行くならアタシも行く~」

怜子はまたアネキの腕を掴んで絡ませるように組んでいた

ちょっとイッちゃてる…まるで蛇のように絡みつく
蛇というか、アナコンダの方がしっくりくるかな

「あの店に入ろう」

前方に僕はちょっと洒落た感じの喫茶店を見つけた

「あぁいいわね。あの店にしようか貴久」

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