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1985年空は蒼かった~イノセントスカイ

第22章 全然解んねえし、問題集に載ってねえし!

S学院を受験した数日後、郵送で合格通知がきたが、僕にしてみりゃこの学校の合否なんてどうでもいい

(ここに受かってもダメなんだよ、問題は都立の受験に合格する事だ)

そして、都立校受験の日がやってきた
F高校を受験するのは、僕と波多野を含め4名いた

都立校の受験内容は、国語 数学 英語 理科 社会の5教科で僕は歴史に自信があったから合格はビミョーかな?と思っていた

「波多野、お前受かる自信ある?」

僕は行きのバスの中で波多野に聞いてみた、皆不安そうな顔してら

「アタシ?うーん、まぁその為に勉強してきたからね。それよか小野っちはどうなの?」

「いや、全くわかんね。落ちたら落ちたで何とかなるでしょ」

精一杯の虚勢を張っていた、それしか言えなかった

(冗談じゃねえ、ここ落ちたらS学院に行くしかねえのかよ!それだけは絶対に避けたい)

僕は何が何でも合格して、卒業までに波多野に告白しよう、という事まで勝手に決めていた、だけど本格的に勉強始めたのはほんの数日前だから、半ば諦め気味だった

そして試験会場のF高校に着いた

受験番号を記されてある席に着き、頭の中で解いていた問題集を思い浮かべた

そしてテスト用紙が配られ、試験は始まった、が過去問(ここ数年間で出題される問題集)には全く載ってないような問題ばっかだ!

(何だこれ?問題集にないようなのばっかじゃん!)

…この時点で勝負あった
全く解らない問題ばかりだ
何のためにあれだけ勉強したのか…

解る問題だけ記入してみたが、これでは合格点には程遠い、僕は白旗を上げた

ダメだ!

どうしよう?S学院に入学するのか?
あぁ~あ、4月からはヤンキー達と一緒の学校か…
そんな事を思いながら受験は終わった…
そしてあの学校は行かないで定時制にでも通おうかと考えた

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