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1985年空は蒼かった~イノセントスカイ

第23章 バイクの免許取ってみようかな

僕はその譲り受けた原チャリに乗った

「これいつの原チャリだよ、かなり前だろ」

「何かもう古くて誰も乗らないからって、くれたんだよ」

大丈夫かよ、これ…
僕はアクセルを全開にした、おー、スゲーいいじゃん!

へー、原チャリも中々面白そうだな

僕は近所を走り回った
こんな時間に警官なんか来ない、ヘルメットなんて被る必要もない、僕はオンボロの原チャリで学校まで行った

誰もいない静かな校舎、僕は原チャリを停め、校門をよじ登り、学校内に入った

グランド内を原チャリで走ろうかと思ったが、バレたらヤバそうだな、と思いすぐに校門を出て再び原チャリに乗って走り回った、要はチキンなだけなんだけど…

そうだ、16になったらバイクの免許を取ろう!
高校に入ったらバイトして金貯めてバイクを買おう

そう考えたら、S学院に行くのも悪くはないかな、と思ったんだけど…
やっぱり心のどっかでわだかまりがあった

4月になるのが憂鬱で仕方がなかった
入学式だけ出て、後は行くのを辞めよう、とかそんな事ばかりでいつも胸の中のモヤモヤが取れずにいた

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