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1985年空は蒼かった~イノセントスカイ

第32章 そこそこの高校生活をエンジョイ出来れば

僕は今まで罪を犯したか?と問われれば、ハイと答える

酒を飲み、タバコを吸い、無免許でバイクに乗った

それだけじゃない、ウソ偽りだらけで後ろめたい気持ちが常にあった


自由になりたいといつも思っていたが、自由になんかなれなかった
自由になれるのは、自分にウソ偽りが無いピュアな人間だけが得られるものだと


中学を卒業し、僕は自由になれると思っていた
それは大きな間違いだった

自分の意志とは反対に行きたくもない高校を受験して4月には入学しなければならない

杉下が言っていた【編入試験】
だけど僕は別の高校に編入したとしても自由を得られるのだろうか?

それはあり得ない、また行くつもりも無い高校の編入試験を受けて、その学校に行って僕の未来は楽しい事が待っているのだろうか?

最初の数日だけで後は中学の時と同じで、何やってもつまらなく感じ、何でこんな学校に決めたんだろう、と後悔するはず



今僕の頭の中は高校に入学して(何をやりたいのか)

明確な答えは出て来ない
流されるままに新しい学校に入り、まずは何をするつもりなのか?

この入学式までの数日間、自分なりにシュミレーションをしてみた

学校に入る、そして教室で与えられた席に座る

こっから先は中学の時と何も変化がなく、普通にテキトーに流されながら3年間を過ごすのであろう
憂鬱だった
そんな事しか浮かばない学校に何の未来があるというのだろうか

入学手続きも済ませ後はヤローだらけの、しかも掃き溜めのような学校に3年間閉じ込められなけれはならないのだ

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