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1985年空は蒼かった~イノセントスカイ

第7章 高校?どうでもいいよ

「貴久、お前高校行くのか?」

不意に父親が僕に聞いてきた

僕はちょうとテレビを観ていた時だった
「行くよ、そりゃ。中学卒業して働くなんて無理じゃん」

「ウチは余分な金なんて無いんだからな!行くなら金かからない学校に行け!」

この頃僕は父親が大キライだった
仕事から帰って来て毎晩酒を飲み、いつの間にか寝てしまう

何だってこんな毎日酒飲んでるんだ?
僕はこんな大人になりたくない、といつも思っていた

でも確かに父親の言うとおり、入るなら私立校より都立校がいい
じゃあ何処の高校にしようか?

僕はまだ志望校を決めていなかった
「あのさぁ、オレ都立落ちたら私立ってのは無理かな?」

僕は母親に聞いてみた

「アンタは高校だけは出なさい。私立になってもいいから高校ぐらい出ておかないと働き口なんてないでしょ今は」

そりゃそうだ、まさかウチに息子が中学卒業して就職してます、なんて世間の目もあるからな

でも、何で高校に行かなきゃならないんだろ?
中卒じゃダメなんだろうか?

僕は学歴には拘らない
それは今も同じだ

やっぱりこういう世の中だから、せめて高校ぐらいは出ておいた方がいいって事なのだろうか


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