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1985年空は蒼かった~イノセントスカイ

第38章 彼女が欲しいよ~

バイトをするようになって遅刻は無くなったが、その代わり休む事が多くなった

あまりにも欠席が多いので、学校から「何か家庭に問題でもあったのでは?」という連絡まできた
ただ単に遅刻するぐらいなら休んだ方がいいやって思って行かなかっただけの事だ

とにかく1年の1学期は休みまくった
週休4日、もしくは5日ぐらい休んだのではないかと思う

「お前、そんなに休んで進級できんのかよ?」

学校の帰り、後楽園に向かう途中の地下鉄の中で園田は僕に言う

「え、そん時はそん時に考えるよ」

僕は目の前に座ってる女子高生を眺めながらテキトーに返事した

「おい、前に座ってる子カワイイな。何処の学校だろ?」

園田は僕以上に女子高生をガン見している
今にも身を乗り出しそうな勢いだ

「何処の高校だ…あぁ、あそこだ」

僕は隣に座っている園田に耳打ちした

「T女子高だよ。バカ高校で有名なトコだよ」

この頃、都内ではバカ女子高として呼ばれていた女子高が数校存在していた

そこの女子高の連中は、誰にでもヤラせてくれるビッチな女子高生【ヤリマン】と呼ばれていた

ヤリマン校とか、サセ子とか色々と呼ばれていた
まぁそこに通ってる女子高生全員がビッチとは限らないのだが、僕らはその女子高に通う=ビッチという一括りにしていた

今思えば随分と失礼な呼び方をしていたと思うよね…
だって僕の行っていた学校だって偏差値の低いとこだし、バカ学校って呼ばれていたと思うよ
それにヤリマンな女子高生に対し、僕はまだ童貞だったのだから

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