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1985年空は蒼かった~イノセントスカイ

第39章 水族館に行くべょ~!

しかもオヤジもオフクロも会話を盗み聞きしてんじゃねーよ!しかも背後の視線が…
邪魔だよ、邪魔!

何でこんなとこに電話があるんだよ!

【誰か誘った方がいい?】

「いるのか、日曜日に空いてるヤツは」

【いなくはないんだけどぉ】

「誰なんだ、来れそうなヤツは?」

【んー、慶子かなぁ】

(波多野?波多野って、あの波多野だよな?…波多野じゃん!波多野来れるの?っていうかマジ波多野呼べ!杉下、お前は波多野を連れてくるだけでいい!是非とも波多野を呼んで欲しいの、僕はっ!)

…そう言いたい気持ちを押さえて、あくまでも冷静な口調で僕は受話器の向こうの杉下に言った

「いいんじゃないかな、波多野。また中学の席順みたいに座って話せば。うん、いいと思うよ、オレは波多野が行きたいっていうならば行くよ、うん行く行く」

波多野が来るかもしれない…思い出として胸の奥に閉まっておこうとしていたのだが、もし波多野が来るのならば…ならば行くしかないでしょう!

「じゃあさ、杉下。波多野も呼んで遊びに行こうぜ」

テンションが上がってくるのを押さえきれない

【う、うんわかった。じゃあ慶子にも言っておくね】

「よし、じゃ何しようか?遊園地?映画?もしかしたらディズニーランドか?」

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