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1985年空は蒼かった~イノセントスカイ

第40章 おニャン子クラブ意識してるじゃん!

日曜日になり、僕は駅の改札口で二人を待った

杉下と波多野が一緒に改札口に向かって歩いてきた

しかし、波多野…おニャン子クラブみたいな格好じゃないか
セーラーズのトレーナーにチェック柄のスカート

杉下は相変わらずのボーイッシュな格好でスリムのデニムを履きパーカーを着ていた

でも、二人とも中学の頃と比べると随分大人びた感じに見える

あぁ、薄くメイクしてるからか

二人とも出るところは出て、引っ込んでるとこは引っ込んであり、中々のスタイルだ

僕は薄手の白のジャケットの下にはタンクトップ
下はチノパンを履き、コンバースの靴を履いていた

「小野っち久しぶりー、どうしたのジャケットなんて着て」

波多野が僕の服装を見て笑った

「なんでサングラスなんてかけてるのよ~!それじゃ杉山清貴みたいじゃん」

当時は杉山清貴とオメガトライブというバンド名で、二人の夏物語という曲がヒットしていた頃だ

「早く電車乗ろう」

そう言って僕は二人をホームに引っ張っていった

「オレの学校の近くにサンシャイン水族館に行こうと思って。色んな動物が見れるよ」

電車の中で僕は得意気に話した

「小野っち、最近駅で会わないね。時間ずらしたの?」

杉下は反対側のホームで電車を乗るから会っても話は中々出来
ない
波多野はバス通学だから、僕と会う事は無い


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