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1985年空は蒼かった~イノセントスカイ

第43章 優子と付き合ってあげて

僕らは帰りに明治神宮に寄り、何故か解らないが、お参りをした

(どうか、どうか波多野と付き合えますようにっ!)

そう祈願して帰りの電車に乗った
人混みの中にいたせいか、僕らは空いている席に座ってソッコーで寝た

「…ん、あっ!やべっ寝過ごした!波多野起きろ!寝過ごしたぞ!」

隣で僕の肩に頭を乗せて寝ている波多野を起こした

「えっ、ウソ!マジ!」

ガバッと波多野は起き、次の駅で降りて反対ホームへと向かった

「まさか二人して寝ちゃうとは」

「ねぇ~っ、あのまま寝てたら終点まで行ってたね!」

苦笑いしながら電車が来るのを待った

「なぁ波多野。オレと付き合ってくれないか?」

「えっ?」

心臓がバクバクしてきた…
でも何故かスムーズに付き合ってくれと言えた


波多野は戸惑いの表情を隠せない
(どっちなんだ?ダメなのか?やっぱダメなんだろうな……って早く言えよ、おいっ!)

僕は波多野の返事を待った
波多野はうつむいたまま顔を上げようとはしない

「小野っち…」

ボソッと波多野がつぶやいた

「ん?」

「小野っちは優子が小野っちの事好きなの知ってる?」

杉下が?オレの事を?

波多野は続けた

「アタシ優子が小野っちの事好きなのを知ってたから、卒業式の時に第二ボタン貰ってきなよって伝えたの」

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