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1985年空は蒼かった~イノセントスカイ

第44章 追っかけ

フラれたからといって、ドラマやマンガのように絶望感になるなんて事は無かった

あぁ、フラレるってのはこういう風になるのかって事しか感じなかった

翌日は学校に行き、いつものように授業を聞いているフリをして居眠りしたり、マンガを読んで放課後は園田と一緒に後楽園に行きバイトをした

ただ、あの駅のホームで波多野に告白した場面が何度もフラッシュバックする

それは朝起きて、夜寝るまでの間に何度も何度も頭をよぎる

(人間て、めんどくせー生き物だな…)


そう思いながらまた退屈な日々を過ごした

僕は空を見上げる機会が多くなった
いつ見ても空は蒼い
青ではなく、蒼なのだ

眩しくて、太陽がジリジリと皮膚に突き刺さるような紫外線を浴びつつも、僕は空を見上げた

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