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罰ゲームの始まり

第1章 罰ゲーム

「マジかよー!」
「ルールだからな! 守れよ、四ノ原!」

期末テストで全教科の総合得点が一番低い奴が罰ゲームをする。

そういうルールで賭けをしようと提案され、絶対にこいつらには負けないだろうと甘く見て乗ってしまったのが間違いだった。

まさかこいつらが賭けに勝つためにテスト勉強するとは思ってもみなかったし、そもそも勉強のやり方すら分かってないような奴らに負けるとは予想だにしていなかった。

しかし--

「罰ゲームで田仲にコクるとかありえなくね?」

田仲千夜(たなかちよ)。
クラスに友達のいない孤高のボッチ。
当然眼鏡着用。
カースト最下層の暗い女だ。

「だからコクるだけじゃねーし! その後デートまでだからな!」
「はぁ……」
「なに? 四ノ原もしかしてフラれんのが怖いとか?」
「ふざけんなっ!」

俺がフラれる分けねーだろ。
言い寄った女は100%落としてるこの俺が!

てかこないだは遂に教師まで落としたからな。
まあ真面目に付き合う気なんて初めからねーからヤリ捨てしたけど。

結局俺はこいつらに煽られ、おちょくられ、罰ゲームは実行されることになっちまった。

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