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罰ゲームの始まり

第1章 罰ゲーム

カラオケは行かない、ゲーセンは行かない、映画も観たいのがないで行くところが限られてしまう。

ぶらぶら歩いたり、喫茶店入ったり(これも頼み込んでようやく入れたレベル)、本屋に行ったり(これはもちろん田仲のチョイス)……

それでも色々話せて楽しかった。

「へぇ……田仲がクラスで誰ともほとんど話さないのって気が合う奴がいないからなんだ」

夕食はチェーン店だけどそこそこランクの高いレストラン。

その頃になるとさすがの田仲も打ち解けてくれたのか、少しは自分のことも話すようになってくれていた。

「なんか田仲って頭良さそうだし馬鹿とは会話が会わないって感じ?」
「そんなこと言ってないけど。ただ小説とか映画とか……そういうので気の合う話が出来る人がいないから」

田仲は小さく切り分けたものを小鳥のようにちょっとづつ口に運ぶ。

もちろん食べてるときに口を開いて話なんてしない。

上品な躾をされてるんだなって、何だか感心してしまう。

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