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碧い空に出逢えて ~ 羽ばたく鳥 ~

第3章 青空と共に・・・流れる雲

『バツイチ・ミソジ?

おまけに…ヨタヨタ歩きのオンナの

何が良いのか…わかんないっすけど』





『・・・』





『今だから…言いますけど、あん時
あ・・・脚、やった時ね?

事実上…〃二度と歩けない〃って
医者に宣告されてたんすよ

本人にこそ…告知っつぅか
そこまで言わなかったけど』






『・・・』








『なのに・・・姉貴

アイツ・・・立ちやがった』






弟は・・・所々、優人から目を反らして

顔を隠していた






『立ったどころか

ついには・・・歩きはじめて

治すために…また家族からはなれて

一人で…都会に出てくとか・・・』






『・・・』







『もしも・・・逆だったら』




『え・・・?』







『歩けなくなったのが…俺だったら

アイツと同じことは出来ませんでした

やろうとも・・・きっと思わない

俺には、出来ません』







『俺も・・・出来ないな

無責任に突然現れて
軽々しく言えた立場じゃないけど

正直・・・驚いた

君のお姉さんは・・・すごいよ

頭が・・・あがらない』








『まっ・・・しょーもないヤツですけどね

それといった取り柄もないし?

バツイチだし?ミソジだし?』






『ひでぇ貶しようだな(苦笑)

てかくどいぞ、それ』








『でも・・・なんか知んないけど

芯だけは・・・しっかりしてる』

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