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碧い空に出逢えて ~ 羽ばたく鳥 ~

第1章 澄みきった青空

元夫・・・橘から

署名捺印された離婚届が送られて来たのは



私が実家に戻ってから

一年・・・半・・・ほど経った頃でした







『お父さん…お母さん・・・ごめんね』






嬉しい?・・・それは表現が難しいです




喜びではありません




ホッとした・・・肩の荷が降りた



それが最も近い表現だと思います




とは言え

私は…自分で乗り越えたのではない

親を頼りきってしまいました



なんて無責任で

甘ったれた娘でしょうか




実家に戻り

生まれ育った土地の…それから

家族の作る空気を目一杯吸って

呪縛から逃れたかのように

暮らしていた私にとっては

夫との日々は・・・



〃二度と戻りたくない日々〃



はっきりと、そう根付いてしまっていた



相手には申し訳ないけれど
それが正直な私の気持ち


〃忘れたくない人〃



〃忘れたい人〃




確実に私の中に存在していました





相手の不幸を願ったりなんかしないけれど

祝福したり
エールを送ることは出来ないでしょう

それが…元夫への私の本心だと思うのです



人の不幸など願いません

だけど…二度と会わない

会いたくない…会うことのない人

もしもまかり間違って今度会ったら

本当の〃他人同士〃




私は…ついに夫と別離・・・

〃その時〃を迎えた







橘との離婚は…大きな一歩です




けれど、そのことも

そして・・・それまでにも

私は…多くの人を傷つけてしまった




それは…私の背に乗る

大きな消えない罪です




私は…私の選んだ道に

私自身の人生に…責任がある




これから・・・一生懸命に生きていこう

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