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碧い空に出逢えて ~ 羽ばたく鳥 ~

第4章 はじめての・・・自由


『マリア・・・・実家帰らないのか??』




再会して、まだ間もない

と言いますか

同棲して間もない頃から




私の仕事の休暇や

世間の長期休暇があれば

その度に優人は

こうして声をかけてくれます。







『ゆぅちゃん・・・(笑)

この間こっちに出てきたばかりよ私』







『・・・ふふ。

マリアのお父さん、お母さん
メチャクチャ良い両親じゃん・・・?

すげー心配だってしてるだろうし
ほんとは…側にいたいだろうしさ

なるべく・・・帰れる時は
実家に帰って

家族に顔見せてやりなよ』








『ゆぅちゃん・・・でも』







『家の事とか気にしなくていいしさ
俺のことも・・・それに

飛行機代も出してやるから
心配すんなよマリア

家族との時間は
大切にさ・・・』







『ゆぅちゃん・・・』






屈託なく

顔をくしゃしゃにして笑う優人に

私はいつだって涙がでそうになります。










『あ、もしもし…お義父さん

優人です・・・~~』





また、ある時は

田舎の私の父に電話をかける優人







『お米、今日着きました!!

いつもありがとうございます

~~はい・・・はい、はい・・・・え?!(笑)

いやいや(笑)おかげさまで・・・~~』





私の実家から

地元の特産品や何かが届く度に

私の父や母に電話しては御礼を言い

交流を絶やさない優人






私の家族と接するようになって見える

優人の一面が、またひとつ






彼のやさしさや人間性だとか



男性として・・・人間としての

〃大きさ〃を感じる

そんな一面





彼自身が、また成長した証?

(いやだ…なんだか偉そうに私・・・)



あるいは

彼の育ってきた環境で培われた

その人柄









仮にも私より年下の彼




そんなのって・・・結局は

建前と言うものでしょうか




私は・・・そんな優人の



優人という・・・ひとりの人間の

その人柄や魅力に






何度も・・・何度も



繰り返し・・・繰り返し




心を奪われるのです。

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