碧い空に出逢えて ~ 羽ばたく鳥 ~
第1章 澄みきった青空
『あ、まりあちゃん…こんにちは』
リハビリ施設で
私に声をかけるのは
『北野さん・・・こんにちは』
リハビリに通う中で出来た
お友達の一人。
『今日〃も〃…〃北野サン〃かぁ(笑)
ははは・・・』
気さくに私を下の名前で呼んでくれる
対する私が…敬称をつけて
よそよそしく(?)呼ぶのを
少し残念そうにして
けれど白い歯を出して
爽やかに笑うその人
同じ施設の利用者です
私は、病院での治療やリハビリに加え
職業訓練やリハビリ…様々な支援の
受けられるこの施設を利用していました
爽やかな笑顔に…少し似合わない(?)
逞しい肩や腕
…と言っても
私と同じように
歩行の出来ない男性
****************
『大丈夫?・・・掴まって
うん・・・ゆっくりね』
施設を初めて利用し
初っぱなから派手に転倒した私に
車椅子から、その逞しい腕を伸ばし
起こしてくれた人でした
『危ないから、困ったらすぐに
人を呼ばないとダメだよ』
自らも…体が不自由なのに
『助け合うのは当たり前だよ』
と言って
一番に私に手を貸してくれた
その施設の利用も長く
職員よりも様々なアドバイスをくれたり
手助けをしてくれる人でした
無論、私に限らず
新しく入った人たちみんなに
それこそ当たり前みたいに
そうして接しているその人でした