テキストサイズ

碧い空に出逢えて ~ 羽ばたく鳥 ~

第5章 はじめての・・・ケンカ

『マリア?・・・~~マリア??』





『・・・。え・・・?・・・

あ・・・ごめん・・・!!

ごはん・・・おかわり???』







『え・・・?・・・や、だから

マリア・・・ちっとも食ってないじゃん

具合でも悪いのか・・・?・・・って』





『え?・・・あ・・・ううん全然!』





ぼんやりとして

上の空になってしまいました




何をうろたえているのでしょう

恥ずかしいです





私の視線は

ソファの上の優人のスマホと

目の前の優人に合図でもするように

キョロキョロと…行ったり来たり






優人は…ゆっくり夕食を食べながら

スマホに手を伸ばす気配はありません





それは別に・・・いつものことです





私たちは…とりわけルールを決めてとか

そんな事はしていませんが




食事中・・・とくに

1日の終わりの夕食の時には

お互いにスマホをいじるだとか

そんな事はしません



(マナーと言う意味では
ごく当たり前でしょうか??)



テレビを見ながら

なんて事もほとんどなく



それは…ルールだとか

それこそマナーだとか

私たちが意識したり

決めている事でもなんでもなく




自然に・・・そうなっている

ただそれだけの事です




特に夕飯は

ゆっくりと…時間をかけて

なんてことないおしゃべりをしたり

楽しくて…のんびりとした

いつも・・・穏やかな時間だから





だから

優人が急ぎではない連絡に

慌てて手を伸ばさずとも

なんら不思議ではないのです






それなのに・・・私







『あ、そうだマリア?

今日さ駅の△▽通ったらさ

~~#@~~…※%~~』




優人の話が

中々、耳に入って来ません





どうしてでしょう



バカみたい・・・私

ストーリーメニュー

TOPTOPへ