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碧い空に出逢えて ~ 羽ばたく鳥 ~

第5章 はじめての・・・ケンカ



『それでも私は・・・っ

ゆぅちゃんを…選んだんだもん・・・』









『・・・マリ・・・ア』







そんな〃当たり前の事実(こと)〃が

どうしてわからないのよ?!



なんて



興奮しきっていた私は

溢れ出す…一方的な自己主張を

止められなくて・・・











『・・・・・・最低』







『マリア・・・・・・俺』











『もぅ・・・いい・・・!

ゆぅちゃんなんかっ・・・』








ついに涙がこぼれた私は・・・

その顔を隠すように

立ち上がって

優人からはなれました







『っマリア・・・!おい・・・っ』







『っ・・・!』






私は、よろけながら

夢中で玄関を目指しました







『マリア・・・!!待てよ・・・っ』







『っ・・・うる・・・っさい・・・っ』






泣いているのを見られたくない





そんな私は追ってくる優人を

乱暴に振り払いました





ボフッ・・・ボコっ・・・







ヨロヨロと

ダイニングを抜ける私は

ソファに置いてある

色ちがいのクッションを

両手で夢中でわしづかみして

追ってくる優人に向かって

次々に投げつけました





再会して…引っ越した時に買った

優人と・・・お揃いの

お気に入りのクッション




一緒にソファでくつろいだり

テレビを見たりしながら

抱えたり…寄りかかったりする

ふにふにした…やわらかい

やさしいブルーとピンクの

お気に入りのクッション






私は、それを

思いきり優人にぶつけて

再び背を向ける






『って・・・~~マリア!

どこ行くんだよっ・・・?!』









『ゆぅちゃんのバカっ・・・

顔もみたくない・・・っ!!』







私は…振り向かず

優人に吐き捨てて…走ります

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