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碧い空に出逢えて ~ 羽ばたく鳥 ~

第5章 はじめての・・・ケンカ

そんな自分の気持ちを

きっと冷静に理解できなかったの



そのモヤモヤを

そのまま優人に…ぶつけてしまった



みっともない

女の嫉妬のような

見苦しい姿や言葉をさらして





浮気を疑った、とか

それこそ・・・ヤキモチを妬いたとか

そんな事は、絶対になかったの




少しも…ちっとも

確かに…なかったの




私も・・・優人も

きっと





『私も…ゆぅちゃんを
何か疑ったとか

そんなんじゃ…なかったの

本当に・・・なかったの
なのに、上手く言えなくて

見ず知らずの人に
一方的に・・・ひどい事を言ったの

ごめんなさい・・・』






『マリア・・・』






『ごめん・・・ゆぅちゃん』





『・・・』







『ヤキモチ・・・とか

そんな・・・みっともない

そんな事を言いたかったんじゃないの

本当・・・。信じて?』






『ぷっ・・・』




優人がついに…吹き出しました





『~~・・・ごめんなさい』






『ふふっ・・・いや、謝る事ないって

あ・・・・ソイツさ・・・エリカって子な

赴任先で会ったって言ったろ?』





『う・・・うん』






『まぁ…ざっくり言うとだけど

家出してた子でさ・・・当時で~

17・・・・だったかな?』






『ぇ…ゆぅちゃん・・・まさかそれで』







『・・・~~(苦笑)』



少し気まずそうに
照れ笑いを浮かべる優人




私は・・・優人が当時とったであろう

その行動が…なんとなく

いいえ、すんなりと…想像できました






『なんとか…親元に帰すことが出来て

立ち直って・・・っつぅか

ソイツは…ソイツなりに頑張っててさ

たまに連絡してくるんだ』






『ゆぅちゃん・・・ふふ

どうりで…ゆぅちゃんが

〃お父さん〃みたいな顔で

ケータイ見てると思った(笑)』






『マリア・・・~~あのなぁ』







『・・・ごめんなさい

そんな事とは…知らずに

私・・・ごめんなさい』






『みっともないのは…俺の方(苦笑)

ごめんな・・・マリア』






『ゆぅちゃん・・・っ』





優人を抱きしめたい

なんて言って私は

優人のぬくもりに

抱きしめられていました

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