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碧い空に出逢えて ~ 羽ばたく鳥 ~

第6章 優人の心・・・

〃『まりあちゃん、ワタクシは
○日~△日までお墓参りで
田舎にいかなければならないの

その間、お父さんのお世話を
お願い出来ないかしら?

宜しくお願いしますね』〃





『・・・』



まだ仕事をしていた私に構わず
義母から事ある毎に
こういった連絡が来るようになるのに
そう時間はかかりませんでした




〃『食事会のレストランを
押さえたのだけど

あなたとカズキの都合はどう?

今なら××の間が空いてるから
急いで返事を下さい』〃




『・・・』




私が仕事中でもお構い無し

緊急性を伴うのでないなら

息子であるカズキに連絡をすれば良いものを





『だって~カズキは忙しいし
返事もあてにならないから

まりあちゃんはちゃんとしているし
まりあちゃんに言った方が早くて

確実なのよ♪オホホホ』



『まりあちゃんは良いお嫁さんだからね
いつも助かっているのよ♪』





便利な時には〃良いお嫁さん〃

都合の良い言葉です


・・・何も言う気をなくしたものです






※※※※※※※※※※※※※※※


『お義母さん…大丈夫です
お家の事は私がやっておきますから

早くおばあちゃんの所に
行ってあげて下さい』




義母・・・姑の母親が倒れただとか

お葬儀があっただとか

そういう事があれば

私は、当たり前にそう申し出ていた




それは…私自身も
同じように〃田舎〃がある身だから

はなれた所にいる親や家族が心配

そういう気持ちがわかる
それが一番でしたし


あとは…私の母の〃しつけ〃
・・・などと言うとオーバーですが


〃嫁いだお家の大事があれば
ちゃんと尽力なさいね〃


なんて

当たり前にそう教えられていたから
だから・・・・そういう事には
なにも惜しまなかった





けれど・・・・この義母というのは



私の思う

「緊急時」と「自分の好都合」

その区別が、どうもつかないのです





お墓参り?

そんなのは口実で
義母は〃遊びに行く〃のです


お父さんの食事の世話でも何でも

準備してから出掛ければ良いだけの事



それがわかっていた

だから・・・・嫌な思いがしました




他人なのだから…仕方ない



けれど、こう言う事って

本当に嫌なものです



不信感が募るのです

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