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碧い空に出逢えて ~ 羽ばたく鳥 ~

第6章 優人の心・・・

『ただいま~~・・・』








『・・・っ』





私は、もう一度我にかえります





優人が・・・帰って来ました






いやだ・・・変なことを

思い出して・・・私






いやだ・・・もう、昔のことなのに










私は・・・悪夢を見ている訳ではない





逆に・・・甘い夢をみているのでもない






今・・・ここには



ちゃんと




あたたかい現実がある









手に入れた・・・自由は



この幸せは



幻ではない







もう・・・こわがる必要は

ないのです







『っ・・・・~~』







私の足は…いつの間にか

玄関で靴を脱いだばかりの

優人の元へ

這うように駆け寄っていた









『ただい・・・っ・・・・?』




『っ・・・・っ・・・・』








私は・・・優人に

しがみついて泣いていた









『マ・・・マリア・・・???(笑)』





『っ・・・・~~っ・・・・』









『遅くなってごめんな?』





『ぉ・・・かえり・・・・なさ・・・』









『マリア・・・どうした??』





『~~・・・』





涙が…止まらなくて

顔を上げる事が出来ませんでした







『マリア?・・・おい?』







疲れて帰って来たばかりの優人が

変に心配してしまいます



早く…何か言わないと








『どしたマリア・・・?

・・・~~〃ゴキ〃でも出たか?(笑)』




『ぅぅん・・・っ』




私は必死に首を振って否定する






そうこうしているうちに

優人は…しがみついたままの私を

抱えるようにして

ダイニングに進んだ





そして





『あ~~あ~~あ~~・・・(笑)』





私が散らかした…テーブル



床で砕け散っている

ティーカップに目をとめて

優人は苦笑いしました

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