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碧い空に出逢えて ~ 羽ばたく鳥 ~

第1章 澄みきった青空

『イメージだとかって決めつけるのは
本当に良くないし勝手なものだよね(苦笑)

いや…でもごめん(笑)
まりあは・・・さすがに見えなかったよ』





『よく・・・言われました』






『やっぱり?(笑)

いや既婚者には見えなかったよ』





『既婚者〃だった〃んです・・・

独身者に・・・戻りマシタ(苦笑)』








『はははっ・・・あ、そっか?(笑)』







『~~~・・・』







何が原因で離婚したの?


歩けなくなった事と関係があるの?





・・・なんて事を聞かれるのか






私は・・・このスグルさんにだけは

そんな懸念をしませんでした




そして、現に

スグルさんは…そんな他人の過去には

興味など示さず




代わりに・・・色んな事を察するように

私に言葉をかけてくれました







『本当にさ・・・他人なんて

周りなんて・・・身勝手なものだよね』





『え・・・?』






『まりあは明るくて…可愛くて

前向きでがんばり屋さんな

優しい子だけど・・・

その影で…我慢してきたことも

苦しかった事も沢山あったんじゃないかな』






『スグルさん・・・』






『本当に・・・よく

頑張ってきたね・・・』





『っ・・・~~!』



私は涙を堪えて

黙って首を横に振るのが精一杯でした



他人のために

私に…そんな温かい言葉をかけられる
この人こそが正にそう言う人で

その痛みのわかる

つよさ…笑顔や優しさ
その影に隠れた

苦しみや並外れた努力
それが存在することを

私は知っていたから・・・







『はははっ・・・ほら、まりあ

泣かないでよ・・・♪』





『ごご・・・ごめんなさ・・・』










『ふふ・・・驚いたのは本当だけどさ♪』






『~~・・・』







『〃逆〃の理由だったら

どうしようかと思ったよ・・・(笑)』








『???』










『名前変わったのが

〃逆の理由〃じゃなくて

正直ホッとしたよ・・・♪』










『えっ・・・?』




スグルさんは…心の綺麗な

素直な人です




時には素直過ぎるその言葉を

読み取れなくなる事もありました

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