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『フゥ・・・』




宿泊先のホテルに戻った私は

思わずベットに横になった







『・・・』


〃つかれた・・・〃






・・・なんて




認めたくありませんでした







だけど・・・体も心も正直です





不安･･･緊張感･････人混み･･･体力･･･



挙げればきりがないけど





慣れないこと・・・新しい事に

挑戦しようと思えば

疲労はきっと付き物です








本当は…病院が終わったら

そのまま不動産屋さん巡りをして

あれもこれも・・・




・・・なんて


少し欲張りに予定を立てていた私は




あっさりと心を折られたような

少し悔しい

残念な思いで

しばらく眠りにつきました




仕事も住まいも

ありとあらゆる

下調べだけはしてきた




今回の上京で上手く事が運べば

地元にUターンはせずに済む




順調にスタートラインに立てる





そんな淡い計画が

早くも危ういと感じながら





〃焦ってばかりじゃダメだよ〃




私は心を落ち着かせ

自分の体の声に逆らわずに

ゆっくりと確実に進めようと

冷静に考えました







元々住んでいた地域だもの


人混みが多いことも

その土地の特色も何も

知らない訳ではない



わかっていて

目的があって

私はここへ来たのだもの




一々めげてなんていられない







人の密集する土地




バリアフリーが進んでても

あらゆる意味で

今の私にそう優しくはない土地







歩くのは・・・しんどい















なんて・・・言いません





歩けるようになりたかったのだもの




ここには

地元のあたたかい家族も友人、仲間も

誰もいない



自分でやるしかないのです



それを私が選んだの





甘えてなんていられません。





ちょうどよいリハビリです





スグルさんの助言通り

腕を鍛えてて良かった







その土地での歩き方を覚えるため




私は腕の力を頼り



街に出ては

懸命に掴まる所を探し

足を動かして歩き続けました