
碧い空に出逢えて ~ 羽ばたく鳥 ~
第2章 薄紅色の奇跡・・・
・・・・・・のですが
実際問題
そうもいきません
「あ・・・あのぉ~~???」
『・・・』
『・・・』
「すみませぇ~~ん???」
『・・・』
『・・・』
「カガミさん???」
「シノミヤさん???」
並木道を
両側から走って
故意ではありませんが
私たちを…言わば〃挟み撃ち〃にするのは
不動産屋さんの二人の営業マン
「ちょ・・・?」
「ええと???」
並木道の…ど真ん中で
一緒にいる私たち
営業マン…それぞれの担当のお客を前に
混乱はもちろん
目を見合せながら
唖然としている営業マン2名
それは・・・そうですよね(苦笑)
これは一体なに騒ぎ???
暗黙にそう言われていますが
すみません・・・
説明なんて・・・出来ません
私も・・・優人も。
あの・・・すみません
本当・・・ごめんなさい
そんな空気だったでしょうか?
私と優人は
2名の登場に
ようやく少し
本当に・・・少し
落ち着きを取り戻して
ゆっくり・・・そっと
お互いの手を緩めました
