
碧い空に出逢えて ~ 羽ばたく鳥 ~
第3章 青空と共に・・・流れる雲
『は、はなし???
それは良いとして…だから…ユウト
その・・・彼女は・・・』
彼のお母さんの反応は
ごもっともです
そして私自身も
それに対して何も言葉も返せません
なにせ状況が・・・わからないのです
『あの時の・・・人?』
『ユウト・・・???』
彼の切り出しに
彼のお母さんは首を傾げるように
更に動揺をして見えました
『母さん・・・彼女は
この女性(ひと)は・・・
〃アノトキノヒト〃・・・じゃないよ』
『え・・・』
『・・・』
彼のお父さんも揃って
目を丸くする
『この女性(ひと)は・・・
〃加賀美 まりあ〃さんだ』
『・・・』
『・・・』
彼が私の現姓を含んだ名前を
読み上げるように堂々と言って
ご両親に向けて
私を・・・・・・・・紹介・・・した
『え・・・?』
『・・・』
疑問符をあげながらも
彼の・・・その言い方
優人が・・・声を大にして
私の名前を告げた、その意味を
〃あの時の人ではない〃
優人のその言葉の意味を
〃理解した〃・・・と言うように
彼のご両親は
一瞬…混乱を沈めたかのようにみえました。
『・・・・・・〃結婚する〃』
『えっ・・・?』
『・・・ユウト』
ご両親が
再び揃って声をあげる
『俺・・・コイツと・・・』
そう言いかけた優人は
繋いだままの汗ばんだ手をほどき
そのまま
私の肩を・・・抱き寄せました
『俺は・・・この女性(ひと)と・・・』
『・・・』
『・・・』
『俺・・・・・・〃まりあ〃と
・・・・・結婚するから・・・・・・』
