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嵐しょーせつ。Part3

第74章 糸。


和「おにぃちゃん、、」

雅「、、、あのさ、、」

和「ん?」

急に黙り込んだと思えば、真剣な顔をして俺と目を合わせた。

雅「、、、籍こっちに戻さないか?」

籍って、、名前を?
養子として入った俺を元に、?

雅「俺さ、、あの時和也のこと手放したくなかったんだ。家族はお前しかいないから、、1番そばにいて欲しかった。」

和「おにぃちゃん、、」

雅「でも、まだお前は小さくて、、喘息持ちだったからさ、、少しでもいい空気の中で過ごせるようにおじさんと話し合って、、お前だけでも養子として引き取ってもらった。」

和「、、、おにぃちゃんは、?おにぃちゃんはどうしてたの?」

俺と9個違うおにぃちゃん。
でもあの時俺が5歳ならおにぃちゃんは中学生。
1人で生きていくにも無理がある。

雅「言っただろ?あの家は守っていかなくてはならない。父さんたちが頑張って築き上げていったあの家を。だから、、おばあちゃんと一緒にあの家で過ごしてたんだけど、、おばあちゃんも俺が高校生の時に亡くなった。」

、、え、あの優しいおばあちゃんが、?病気で、?

和「、、っ、、」

雅「それから俺は1人で生きてきた。毎日バイトをして、高校卒業してからすぐ就職してお前に少しでも足しになるように働いた。」

おにぃちゃんがそんな苦労して俺のために頑張ってきたんだって思うと心が苦しくなった。

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