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私だけに尽くしてよっ!

第2章 高校2年 春

光梨は、教室のドアを勢いよく開けた。

教室の中にいたクラスメイトたちは、一斉に光梨に注目した。

光梨は、自分の席へと移動していく。

「立花光梨って、いろいろやばいんだってー」
「知ってる知ってる!」

女子たちが、小声で話し出す。

「(聞こえてるっつーの。)」

そのまま座り、小説を読み始める。







ホームルームの時間。

光梨は、クラス全員を観察していた。
「(やっぱりホームルームの時間は人間観察ができていいな。)」



ホームルームが終わり、クラスがざわめきだす。

「ホームルームの立花見た?」
「みたみた!ちょー気持ち悪かった!」
「なにみてんだっつーの!」

「(全部聞こえてるよ。私は地獄耳だからね。まあいいか。そーゆーのも面白いし。)」

光梨は、ケータイ小説を書くのが、趣味になっている。そのネタになる人を観察しているのだ。



1時間目のチャイムが鳴る。

みんなが席に着く。

「それじゃあ、1時間目をはじめます。」

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