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ジッパー様

第18章 疼く身体

 結局私は会社へ行くことにした。会社に行けば、片桐部長が私の欲求を満たしてくれるはず。


「おはようございます」


 いつものように小声で挨拶すると、フロアにいる全員が一斉にこっちに振り返った。


「……っ?」


 どうしてみんな私を見るの?
 しかもどうしてそんな驚いた目で私を見るの?


「お……おはよ、鈴村さん……」
「一か月ぶりだね、鈴村さん」


 スーツを着た男の人たちが近寄ってくる。


 そっか……
 私が一か月も会社休んだから?
 だから驚いて……?


「一か月も休んでしまって……ご迷惑おかけしてすみませんでした」


 深々と頭を下げて謝ると、男の人たちはまたジッと私を見た。


「あの……?」

「鈴村さん、ようやく来てくれたんだね」


 その時、背後から片桐部長が現れた。


「話があるから、ちょっと来てくれるかな」

「はい……」


 私は胸を高鳴らせながら、片桐部長の後をついて行った。



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