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異世界転生が出来ると思ったのにポイントが高すぎる

第1章 前編

「あの。あなたに愛されるには何ポイント必要でしょうか?」
「――」

言わなきゃよかった。じいっと見つめられて恥ずかしすぎる。

「愛すると言うのは語弊があるだろう。私と交わりたいのだろう」

直接的に言われてやっぱり後悔する。

「先のこともわからないし、転生先でもわからないし――でも、神様に一度でも愛されたら、あ、身体だけでも、それをおかずじゃなくて思い出に過ごしていけるかなって」
「フッ。お前は面白いな。そのような願いを持たれたのは初めてである。ちょうど1000ポイントでその願いは叶えられるだろう」

「えっ!? 叶うんですか?」
「叶えられる。ただ今宵限りだが。お前の好みの設定も言うがよい」

「え、えっちの設定!」

あまりの衝撃に一瞬我を忘れそうになった。この綺麗な人外のお稲荷様と好きなシチュエーションでえっちができるんだ。たとえ一晩限りでも!

「この姿が異様に思えるなら変えてやってもよい」
「い、いえ。そのままで結構です」

設定のことなど頭が真っ白になり思い浮かばない。お稲荷様はじっと静かに待ってくれている。

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