甘美な吸血〜貴方の餌になりたい〜
第6章 昼と夜
紫艶の瞳は、興奮すると紅く変わるんだっけ…。
じゃあ今、紫艶は私に興奮してくれているの?
紫艶の燃えるような紅い瞳に見つめられながら、そんな事を考えていた。
「俺を見て欲情しているな。お前から極上の血の香りがする。」
「……っ。」
「そんなに俺が欲しいか?」
「……っ。」
「俺はお前が欲しくて仕方ない。」
そう言った紫艶の冷たい手が、私の熱くなった頬を優しく撫でる。
お酒と紫艶に酔って熱くなった頬がひんやりとして、気持ちがいい。
紅い瞳で私をジッと見つめながら、妖しげにゆっくりゆっくりと、私の頬を紫艶の指先が動いていく。