甘美な吸血〜貴方の餌になりたい〜
第7章 初めての夜
指先がツーッと、私の唇をなぞっていく。
その動きに合わせて、口を開けて紫艶の指を口に含み舌でペロッと舐めると、紫艶がクスッと笑った。
「エロイ顔をしてるな。すぐに可愛がってやる。」
「紫艶…っ。」
「お前の唾液で指がテカテカだ。」
そう言って私の口から抜いた指を、紫艶がペロッと舐める。
その姿が何ともエロチックで、私は恥ずかしくなって、顔を赤く染めて下を向いた。
近付く紫艶の唇を感じて、私はゆっくりと瞳を閉じた。
指と同じで、氷のように冷たい紫艶の唇が、私の唇に触れると、紫艶が私の頭の後ろに手を伸ばし、強く引き寄せると、押し付けられる唇が、私の唇を少しずつ開けさせていった。