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甘美な吸血〜貴方の餌になりたい〜

第7章 初めての夜


寝室の電気は薄暗くて、ベッドに座る紫艶の瞳が紅くキラッと光っていた。

暗闇に光る紫艶の瞳は、あの日海で見た時と同じように、吸い込まれるような輝きで、一度見たら瞳をそらせなくなる。


キラキラしてやっぱり綺麗な瞳…。


あの日から私は、紫艶のこの紅い瞳に魅了され続けている。


「さぁ、詩音莉。こっちへ来なさい。」


紫艶の言葉がスーッと耳に入ってきて、私は戸惑うことなく、彼の隣りに腰をおろした。

紅いその瞳に見つめられて、体の力が抜けて、頭の中が真っ白になっていく。

私の髪を耳にかけた紫艶の指先は、やはりいつものように冷たくて、それだけでピクッと体が反応してしまう。

あぁ…冷たいけど、気持ちがいい…。

もっと触って欲しい…。

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