完璧な駄犬と憂鬱な秘書
第5章 完璧引っ越しと憂鬱な初夜
「財前…家まで頼む――――…」
「はい、畏まりました」
なんとも忠実な番犬のような人――――…
この変態男に遣えてるなんて…本当に気の毒である…
「さてと、ライカは今日から私と暮らしますが…問題ないですよね?」
「…は?」
は?ん?今――――…なんて?
「だから~…一緒に…」
「いや、聞こえてますから…意味が分からなかっただけです…」
曽根はキョトンと私を見るとニコニコし始めた…
「私とライカは恋人同士なんですから、一緒に暮らすのは当たり前ですよね?それに、セキュリティ会社の秘書がノンセキュリティのアパートなんて、何を考えているんですか?!
しかも、壁が薄い――――…私とライカのセックスは激しくなるときもあるので…声が駄々漏れでは興冷めです!
あっ、そう言う…見せる聞かせるプレイなら…私は大歓迎ですが!」
「は?は――――?!“恋人”?“ノンセキュリティ”?」
私は、曽根の展開に付いていけず…思考が停止した――――…