
完璧な駄犬と憂鬱な秘書
第8章 完璧な誕生日と憂鬱なプレゼント
曽根の部屋は、私の部屋から直接行ける
曽根がどういう理由でこんな作りにしたかは不明だが、毎日別々の玄関へ帰るのに…朝になると曽根が私の寝室で寝ているのだから…
こう言う事のために作ったのだろう…と、推測できる…
曽根の住居スペースへと続く廊下――――…なんだか不思議な感じがする…
曽根はいつもこの廊下を通り私の元へと来ていたのか…
鍵――――…作ろうかな…
なんて、ふと…そんなことを考えたが…何故に私は初めの段階で鍵を取り付けなかったのだろうか?
結局…私も曽根を――――…待っていたいのかも知れない…
朝…目が覚めて曽根が床に寝ている…
それが、当たり前のような…そうあって欲しかったような…
今さらだが――――…私はあの変態社長が好きなのだ…
「好きです!愛しています」
と、告白されて…胸が高鳴ったし…
素直に…嬉しいと、感じたのだから…
