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完璧な駄犬と憂鬱な秘書

第3章 完璧な仕事と憂鬱なプライベート


あの会食以来…


役員たちの謀反騒動は収まった…



ま――――…ぶっちゃけ…それどころではなくなったのだ…



役員付きの秘書が…二人とも離れてしまったため…


仕事が上手く回らなくなったのだ――――…私達の代わりに入った若月さんと馬場さんは経験も浅く――――…


サポートに実周室長が秘書の秘書をしている状態なのだ


謀反もなにも――――…起こすに起こせない仕事状況…



しかも、新しくネットワークのセキュリティシステムに翻弄され…


古い頭の役員の中には、引退を考えるモノまで出始めた…


しかも、曽根と共に海外からやって来たセキュリティプログラマーの部門も増え…会社はあれよあれよと言うまに…大きく飛躍した…




で、会食でも言ったように…社長室は会長室になり――――…



曽根は自分の趣味と実益と業務効率のバッチリ整った新しい自分のオフィスを獲得した…



どこまで計算で…どこまでが…天然なのか分からない曽根だが…



自分の喘ぎ声が外に漏れないように…新社長室を防音にしたり…社長室に入るまでに何ヵ所かロックを設置したり――――…と…



そこを熱心に業者に頼んでいた姿は…ドン引きだった…



「ふ~♪神谷さんお待たせ、では会長室に行きますか」


「――――…はい」




もう、返事もしたくないなぁ…




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