
完璧な駄犬と憂鬱な秘書
第3章 完璧な仕事と憂鬱なプライベート
曽根は私の前を歩くが――――…あからさまにビクビクと…変な動きをする
はい――――…ガン無視です
「社長――――…お時間がありませんので…下に車を用意しております
私が資料や書類をお部屋に運びますの下でお待ちください」
エレベーを上の階ではなく下に呼ぶ私に曽根は不安そうに顔をくしゃくしゃにする
「///あ…あの――――…神谷さんも一緒ですよね?」
何を言いたいのか解るが…私は涼しい顔で首を横に振る
「いいえ、私はご一緒しません――――…若くて可愛い社員たちと交流を深めて来てください。あ、ハサミ――――…社長にお渡ししておきますね…
夜は長いですから――――…社長の性癖を見破る物も出てくるかも知れませんよ?」
私は、曽根のスーツのポケットにハサミを忍ばせる――――…
「///あっ、でも――――これは…!」
