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I'm In Love With The HERO

第3章 笑顔のゲンキ【銀黄】





「おっはよー♪」

よく通る声。そして可愛らしいポージング付きで菜月はサロンに現れた。
他のメンバーはそれを返しの挨拶と共に迎える。
ソファで寝転がっていた映士はほっとした。元気そうで何よりだ、と。

「映ちゃーん!」

菜月が映士の方に駆け寄ってくる。見慣れた光景なのに何だか新鮮に感じた。

「おはよー♪」
「おはよう」

菜月が隣に座る。ニコニコしながら何も言わず映士を見つめる。

「…何だよ?」
「ありがとう、映ちゃん。」

映士は一瞬びっくりしたような顔をするとニヤリと笑った。

「別に礼を言われるようなことはしてねぇけどな」
「えぇ?でも菜月、映ちゃんのお陰で…って寝た振りしなーい!」

2人がキャッキャッとじゃれだしたのを他のメンバーは微笑ましそうに見守る。

「えーいーちゃーん!」
「うるせぇ!」

映士は菜月の攻撃を避けながら「やっぱり菜月は笑ってる方がいいな。」なんて柄にでもないことを考えていた。




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