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桜花楼の恋

第8章 明かされた正体

・北山side

こいつの手が、肌に触れると身体が震える。

怖い?ちげぇ、そういうんじゃね。じゃなに嫌いか?

いや、不思議と俺はこの横尾って奴のことが嫌じゃないんだわ。

逆に親近感さえ沸いている、まるで藤ヶ谷みたいに藤ヶ谷?

そう思ったら、身体の力が抜け気がつくと足を開かされてしまっていてよ。

が、次の瞬間。



横「だったら遠慮なくやらせて貰うけど本当にいいんだね」



押し倒されそうになり、ドンッと思いっきり突き飛ばしている自分がいてさ。



横「ふっ、そうじゃなきゃ面白くない、グイッ」



それからは、必死で抵抗しまくってしまい。



北「んやだ」



嫌なんだわ、どうしようもなく。

俺は男娼、抱かれるのが仕事そんなの分かっているはずなのに無意識に身体が拒む。

その唇が肌に接吻すれば、寒気がするくらいに悪寒が走り抜け。



北「よせって言ってるだろ俺の肌に口なんか付けるんじゃねぇや」



こんなの許されることじゃないのに。

黙って大人しく抱かれているのが男娼なんだ、でも嫌で堪らず。



北「言ってるい事とやっていることがめちゃくちゃだ、それじゃ藤っ…ハッ」



が、出そうになった言葉にハッとし飲み込んでしまう。



横「どうした?ニヤリ」

北「なっ、なんでもね」



すると横尾はニヤッと怪しく笑い、グイッ!



北「うわっ」



強引に俺の股を押し開ろげやがって。



北「はっ、放せ!」



同じじゃない誰と?ぜんぜん違う、その感触・温もり、全てが。



北「や…だっ‥や…クッ」

横「ほぉーら分かるだろ?お前の急所へすぐ届く所に俺の手がある、ニッ」

北「くっ…ガクガクッ」



あいつとは違う、何もかも。



横「さぁ、どうするつもり触られるのも時間の問題だよ」

北「おっ、俺は」



だから嫌なのか。




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