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桜花楼の恋

第16章 貫く強さと心

塚「よーし今日は飲むぞ」

松崎「師匠お付き合いします」

塚「おう」

五「なんでこういうときだけ気が合ってるんだ?この2人」

越岡「さぁ、クスッ」



タッタッタ―



戸「じゃあ俺はハッシーを連れ先に帰るね、また来るから」

北「河合に宜しく」

戸「うん」

橋「またね宏光」

北「おう、フッ」



ミツも、クッ



ニ「千賀!」

千「にっ、ニカ」

ニ「こんな時間に何処へ行くつもり」

千「くっ」



けど、遊郭街の門の前まで行ったらニカに見つかってしまい。



千「何も聞かないで見逃してくれ頼む」

ニ「自分がやろうとしていることが、どういう事だか分かっているんだろうな」

千「‥‥っ」

ニ「いつ江戸へ戻って来れるかも」

千「覚悟のうえさ、キッ」



どれだけ親不孝かって事も、まして宏光を放っぽって行くだなんて最低だなって自分でも思う。

けど、それでも俺は。



ニ「俺には連絡をくれよ」

千「えっ」

ニ「一番の友達だろ、フッ」

千「止めないの?」

ニ「自分でもそうすると思うから」



あっ、ありがと。



ニ「ミツだって分かってくれる」

千「…うん‥グスン」

ニ「大丈夫だって、ニコッ」

千「ニカ」

ニ「ほら早く行け他のやつに見つからないうちに」

千「…じゃあ」



と、走り去ろうとした次の瞬間。



ニ「千賀!」



ピタッと俺の足が止まる。



千「なに?」

ニ「俺も必ず後から行く向こうで会おう」



その言葉に、クルッと後ろを振り返り。



千「おう、ニコッ」



ニカ大好き、やっぱりお前は最高の友達だ。

タッタッタ、そして暗闇の中むかった先は。

ギィーッ、この中に忍び込み時が来るのを待つ旅先で宮田が自分に気づいてくれるのを。

俺なりに、一生懸命考えた策だった。

ない頭で━




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