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ダメビト図鑑

第6章 コレクション03 ジュン君~愛しき痴漢さん

ああぁぁっ…

ひ弱そうな男は
額にイオリの唇の柔らかさと温もりを感じて
4年も前に亡くした妻への
懐かしさが
マグマのように胸の底から
吹き出してくるのがわかった


……あぁっ…!
なんて優しい女性なんだ…
まるでその優しさは
亡くなった妻の
モエそのものだ!

ああぁぁっ!モエ!モエぇーー……!!

男は
妻の名前を叫んで
イオリの唇に自分の唇を重ねた。

むさぼりあうようなキスが続いたあと
クチビルガ離れると
イオリは
指先で男の唇をなぞりながら

『激しいキス… …ウフッ。 よかったら、奥さんのお名前を教えてもらえませんか? 私を奥さんのお名前で読んでくださってもいいんですよ…。』
とイオリは囁いた

『モエといいます。あ、僕は淳吾【ジュンゴ】と言います…』
男はそう答えた

『淳吾さんは、亡くなった奥さんからはなんて呼ばれてたの?』
というイオリの問いかけに
『子供が生まれてからはパパかな…』と
照れくさげに呟いたあと
『昔はジュン君って呼ばれてました』と
付け加えた。

イオリは
微笑みながら淳吾の前で
服を一枚ずつ脱いで全裸になると
今度は淳吾の服を脱がせながら
耳元で囁いた
『ジュン君… …頑張ってるもんね子育て。偉いよ。』
と…

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