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ダメビト図鑑

第6章 コレクション03 ジュン君~愛しき痴漢さん

『えっ?…そんな…_僕はただ、今朝のことを見逃してくださったことだてお礼を伝えたかっただけで…』
そのひ弱そうな男は
戸惑いながら答えた。


『ウフッ。そうやって…必要以上に我慢しているから、痴漢しちゃったんじゃないの?』

図星をつかれて
ひ弱そうな男は下を向いた

イオリは
男の頬を手のひらで
包み込んであげてから

『あなたが、あの駅員室で、必死に子供が…子供が…!って泣きながら話をしている姿に、私…心を打たれたの。それに、奥さんの写真を拝見したら、ビックリするほど私に似ていたし…。』
続けて
『だから、ついつい私に亡くなった奥さんを重ねちゃったのよね…。…だから、私でよかったら奥さんを思い出してせっかくだから遊びましょ。ねっ?』
と囁いたイオリは
ひ弱そうな男の額にキスをした。

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