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ヴァンパイアのCrazy Night

第1章 プロローグ


「わぁ…楽しみだなぁ!なんか今とってもいい気分だよ!これから楽しい事が始まりそうで!」

「あぁ。俺も今、胸が騒いでいて落ち着かないんだ。これから堪らなくいい刺激が味わえそうで」

少年たちはその瞳をギラギラと輝かせて、いずれ訪れるだろう、その至高の遊戯に胸を躍らせているようだ。

「あー!待ってられないよ!ねぇ今からその子を捜しに行こう!」

「あぁ、思い立ったが吉日ともいうしね。いつまでも待っているようでは、恐らく気が持たないだろう」

少年たちはそそくさと部屋から飛び出して、主は飲みかけのハーブティーをコトンとテーブルに置いて、徐に立ち上がった。

彼らは部屋から出た後、ぐるぐると長い螺旋階段を下っていく。

「ねぇ、もし今僕らのお客さんが、あの森の中で途方もなく彷徨っているとしたら…どうする?」

片割れの少年は、弾んだ足取りで階段を下りながら、そう問いかける。

「それは毎度と変わらないさ。私たちが案内すればいいのだよ。しかし…幾分か危ない賭けではあるのだがね」

「…危ない賭けだって?あれは必要不可欠だね。ひ弱で腰抜けの餌なんかいらないし、つまらない。当然の試練だよ」

「そうだね〜。確かにそれはちょっと刺激が足りないなぁ〜」

片割れの少年は、少しだけ足取りを落ち着かせて、うんうんと納得するように頷く。

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