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好きな人が1人から2人に!

第3章 ~何かが芽生える感情~

◇富崎邸2階・泉の部屋◇

「はぁ…。」

龍一君、良いなぁ…。

家に帰ったら、いつもあんな優しそうなお父さんと、お母さんが居るんだもんね…。

「……羨ましい…。」

僕の場合…。

家に帰っても過ごしてても、お母さんは殆どいない…。

ロークと、他の執事達やメイド達だけ…。

「ローク達も家族だけど…。
やっぱり、お母さんとお父さん2人揃ってる方が良いな…。」

その時、部屋のドアが開く。

「泉坊ちゃま、失礼いたします」

ロークが、部屋の中へ入って来る。

「ローク…。」

「坊ちゃま!?」

僕は思わず、ロークの方に駆け寄り、そのまま抱き付く。

「泉坊ちゃま、どうしたんですか?」

「実は…。」

ロークに、今さっきまで思ってた事を愚痴を零す。

「そうですか…。」

すると、ロークは僕の頭を優しく撫でる。

「泉坊ちゃま、お気持ちはわかりますが…。」

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