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好きな人が1人から2人に!

第3章 ~何かが芽生える感情~

殴りかかって来た別の厳つい男性の拳を捌き、後ろ回し蹴りで倒す皇人。

その後も、次々と空手で厳つい男性達を倒していく皇人の姿は、強くて格好良い格闘家として僕の目に映っている。

「はッ!」

「ぐあッ!?」

「やあッ!」

「がはッ…!?」

佳乃と奏も、合気道でそれぞれ厳つい男性達を投げ飛ばしていた。

「凄い……ッ!?」

「へへへ!」

「今だ!」

「チャンスだ!」

皇人達が少し僕から離れた隙を狙い、僕の後方へ回り込んでいた3人の厳つい男性達が僕を見ながら、不敵な笑みを浮かべている。

「泉坊ちゃま!」

「坊ちゃま!」

「逃げて下さい!」

「あ…あ…あっ…。」

皇人達に逃げるように言われるが、僕は怖くて足が震えて動けなかった。

「よし、お前ら!
そのまま、富崎泉を捕まえろ!」

「了解しました!」

悪岡悪蔵の命令を受け、3人の内1人が僕を捕まえようとする。

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