
僕ら× 1st.
第6章 卒業まで --Ar,Mkt
すると、彼女はニコッと笑みを返してこう言った。
「吉坂先パイと相思相愛?光栄です」
そんなこと、言うなよ。
花野ちゃんの相手が誰かは俺、知ってるんだから。
彼女にそう言わせたのは、俺だろうけど…。
「……俺、社交辞令言われるのは嫌い」
いっきに谷底に落とされた。
そんな気分。
胃が重苦しい。
胸も苦しい。
彼女が俺の言葉に照れずに返すから。
彼女のなかに、俺への気持ちはないとわかりきっているから。
「あ、先パイすねたー」
彼女の笑顔が俺を突き刺す。
知らなかった、、今まで。
想像したこともなかったよ。
ほかの誰に言われたとしても、気にもかけないことなのに。
彼女からの言葉だと、こんなにもつれなく感じてしまうなんて。
「ぷっ」
それで、笑うな柊。
シリアスは俺ひとりかよ。
「すねてねぇよ。こんにゃろ。年上をからかいやがって!」
気づいたときには俺は立ちあがって、花野ちゃんにおおいかぶさるように見おろしていた。
柊が奥で固まっているのがわかる。
俺だけが本気なんだ。
このコが俺を見ることはねぇ…。
俺がこんなに想っているのに……。
「えっ?」
いきなりの至近距離にびっくりする彼女。
俺を見あげるその瞳がとても可愛くて。
自分のものにしてしまいたくて。
「相思相愛ならさ、キスしてもいい?」
フリーズした彼女の唇の位置を確認しながら顔を近づけると、目のはしにキラッと白い虹が入った。
伊織の…………。
そのスペクトルは、どこまでも俺を監視する。
………やっぱ、すげぇよあいつ。
いないのに、その存在感。
無言で俺を威圧する。
「吉坂先パイと相思相愛?光栄です」
そんなこと、言うなよ。
花野ちゃんの相手が誰かは俺、知ってるんだから。
彼女にそう言わせたのは、俺だろうけど…。
「……俺、社交辞令言われるのは嫌い」
いっきに谷底に落とされた。
そんな気分。
胃が重苦しい。
胸も苦しい。
彼女が俺の言葉に照れずに返すから。
彼女のなかに、俺への気持ちはないとわかりきっているから。
「あ、先パイすねたー」
彼女の笑顔が俺を突き刺す。
知らなかった、、今まで。
想像したこともなかったよ。
ほかの誰に言われたとしても、気にもかけないことなのに。
彼女からの言葉だと、こんなにもつれなく感じてしまうなんて。
「ぷっ」
それで、笑うな柊。
シリアスは俺ひとりかよ。
「すねてねぇよ。こんにゃろ。年上をからかいやがって!」
気づいたときには俺は立ちあがって、花野ちゃんにおおいかぶさるように見おろしていた。
柊が奥で固まっているのがわかる。
俺だけが本気なんだ。
このコが俺を見ることはねぇ…。
俺がこんなに想っているのに……。
「えっ?」
いきなりの至近距離にびっくりする彼女。
俺を見あげるその瞳がとても可愛くて。
自分のものにしてしまいたくて。
「相思相愛ならさ、キスしてもいい?」
フリーズした彼女の唇の位置を確認しながら顔を近づけると、目のはしにキラッと白い虹が入った。
伊織の…………。
そのスペクトルは、どこまでも俺を監視する。
………やっぱ、すげぇよあいつ。
いないのに、その存在感。
無言で俺を威圧する。
