
僕ら× 1st.
第7章 伊織帰 --Ior,Kn,Ar
~速水伊織side~
ニッコリと言い放つ彼女の笑顔が焼きついて、そのセリフがリフレインする。
小津家からの帰り道、彼女をうしろに乗せて自転車を走らせて。
僕の腰に遠慮がちにまわる彼女の腕を感じながら。
彼女があんな嘘を言うわけがない。
彼女に吹きこんだ張本人は、うすら笑顔でごまかした。
でも、憎まれ口の絶えないあいつでも、そこまでの虚言癖はないはずだ。
留学中も驚くほど、彼女の様子を教えてくれた。
そのなかにウソがあったとは思えない。
"リルは好きなコと両想い"
ということは、彼女は僕のことを!?
……この間の告白は理解されなかった。
まだ僕のなかに迷いがあって、まわりくどくしてしまったからなのかもしれない。
いたずらなことをして彼女の反応を楽しんだことは否めない。
彼女は僕の心を未だ知らない様子。
それでいて僕を祝福してくれる……。
それって、絶対によくない。
僕の好きなコは、自分以外の誰かだと彼女は思っているんだ。
これは早急に誤解を解かなきゃならないんじゃないのか?
彼女の気持ちがわかってから告白するなんて姑息かもしれないけど、それだけ彼女をなくしたくないんだもの。
ニッコリと言い放つ彼女の笑顔が焼きついて、そのセリフがリフレインする。
小津家からの帰り道、彼女をうしろに乗せて自転車を走らせて。
僕の腰に遠慮がちにまわる彼女の腕を感じながら。
彼女があんな嘘を言うわけがない。
彼女に吹きこんだ張本人は、うすら笑顔でごまかした。
でも、憎まれ口の絶えないあいつでも、そこまでの虚言癖はないはずだ。
留学中も驚くほど、彼女の様子を教えてくれた。
そのなかにウソがあったとは思えない。
"リルは好きなコと両想い"
ということは、彼女は僕のことを!?
……この間の告白は理解されなかった。
まだ僕のなかに迷いがあって、まわりくどくしてしまったからなのかもしれない。
いたずらなことをして彼女の反応を楽しんだことは否めない。
彼女は僕の心を未だ知らない様子。
それでいて僕を祝福してくれる……。
それって、絶対によくない。
僕の好きなコは、自分以外の誰かだと彼女は思っているんだ。
これは早急に誤解を解かなきゃならないんじゃないのか?
彼女の気持ちがわかってから告白するなんて姑息かもしれないけど、それだけ彼女をなくしたくないんだもの。
