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僕ら× 1st.

第7章 伊織帰 --Ior,Kn,Ar

「下着も着けてねぇじゃん。ツルツルでかわいそー」

お前は限度ねぇのか?

「いや、めくんなって言ってるだろ?スクリュー突き刺すぞ?」

対柊の痴漢撃退機能をつけなきゃな。
で、アルロボに縛らせて吊るそう。

「いや、女のコの証はいるだろ?」

「てめぇ、いい度胸だ。エロに特化したギガント・ピテクス(絶滅した史上最大の霊長類:体長約3m)が!」

「なぁ、触れたら色っぽくあえぐ機能とかつけられたらいいなぁ」

まだ言うか?
俺は、力一杯柊の右上に工具を投げつけた。

「危ねぇ、その凶器ないだろ?」

当たらないように投げてやっただろ?

「避ければいいだろ!出てけ!エロ柊!」

これ以上、俺の傷口を覗くな。

てめぇ、彼女の相手が伊織だってわかってたんじゃねぇのか?
俺に言えなくて苦しかったんだろ?

「用もないのに、こんなオタク部屋来るかよ?」

「何の用だよ?」

「お前、やっぱ練習用に穴はいるだろ?童貞君」

彼女には伊織がいる。
これ以上、近づくすべもない俺に、柊は酷いこと言うよな……。

いくら人形とはいえ、彼女を汚せるかよ。
そんなの俺、虚しすぎる。

「ほう、それが用事か?つぎはコメカミはずさねぇぞ?」

「マジでやるから辞世の句を用意しろ」と脅すと、こいつはやっと駒を出してきた。

「親父さんが呼んでる。5秒で3人とも来いって。何か焼却とか言ってた」

焼却?まさかまさかまさか!

「てめぇ、今まで無駄話咲かせといて、それ言う?イオはもう行ってんの?」

「先に、ここ来た」

俺はポケットからスマホを取りだし、電話をかけた。
すぐに伊織につながる。

「親父のとこ、至急!」

伊織が「はい」と言いかけたうちから電話を切った。

「伊織、何て?」

「聞いてねぇ!」

伊織は全然悪くない。
でも、まだあまり喋りたくないんだ……。

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