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僕ら× 1st.

第8章 le journal --Ior,Ar

***

明日から体育祭準備に入る。
なので、彼女との同好会は今日でしばらくおあずけ。
早く授業が終わらないかな、と思っていたところ、1年時と同じく担任になった根岸顧問が僕を苦々しげに見た。

耳に入ったか…さあ、どう出る?

そのまま僕の机の前までやってきて、「放課後、生徒指導室」と言ってきたので、「イエッサー」と座ったまま敬礼した。

その放課後、遅れて行くと彼女に伝え、顧問が待つ部屋を訪問する。

顧問はA3用紙の前で難しい顔をしている。
僕が入っていっても、無言で一点を見つめている。

その視線の先…活字のなかで、ひときわ目を引くカラー画像2枚。
身元特定の手がかりは、僕の左手首と彼女のカバンについたブローチか……うまいね。

記事の見出しは、"本性発覚!優しい仮面をかぶった男の正体"…何だって?

記事は……↓
『2学期始業の日、ハーレム生まれのH.I君(13)とピアノ前の美少女M.Kさん(13)は、放課後の屋上にいた。
1年間の留学を終えたH君は、以前から目をつけていた幼馴染みのMさんを誘いだし、我々がこっそり見守るなか、校内でハレンチな行為に及んだ。
可憐な唇を奪ったあと、拒むMさんのブラウスに手を伸ばし、もう一方の手をスカートのなかに入れた。
H君のズボンは、心なしか膨らんでいる。
Mさんに「ヤらせろ」と執拗に迫っているところを、我々が取り押さえた。
留学先では、欲望の赴くままに襲いかかっていたようだ。
H君の乱れた性欲の被害者にならないよう、読者皆様に警告するものである。』

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