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僕ら× 1st.

第9章 トリオ --Shu,Ior

***

次の部活動日。
今年上半期図書委員の花野は、受付当番でなかなかやって来ない。

ドラムのチューニングを念入りにしだした僕の前に、椅子を持ってきて座った羽賀が「あんたと花野って」と話しだす。

「もうエッチしてんの?」

一分も照れずに口にする。

「うわ。野暮っ」

「私が入る前は、ここでもシてたの?」

ここでって、外から丸見えのこの部屋で?

「俺と花野はそんなんじゃないから」

「…花野がいない時は、"俺"なんだ」

「で、何?彼氏とのノロケなら聞かないよ?」

前置きはいい。
けど、本題も聞きたくない。

つい最近、同学年の彼氏ができたと聞いたとこだ。

僕は、羽賀に背を向けてテンションの調整を続ける。

「あんたら私の前でベタベタしてるくせに!」

「だって、ここは俺らの居場所だぞ?お前が勝手に入ってきたんだ」

高校生なら高等部の部活に入れっての。

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