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僕ら× 1st.

第10章 修旅 --Khs,Ior,Mkt

「クイズ、これは何でしょう?」

調子に乗った竹崎は男の方を指して宮石に質問を向ける。

「えー?大根でしょ?」

そうだよな、宮石にはそうとしか見えないよな。

「"い"を"ん"に変えてみて?」

竹崎、一番弾んでるな…。

「ヤメロ」

伊織が唸り、宮石の口を手で塞いだが、それは全く別の何かに変換された。

「だんこい?…方言なの?」

苦く微笑んだ伊織は、その手を彼女の身体に回して頭にキスをした。

「え?伊織君、どしたの?何?」

伊織に抱き締められて、赤面で戸惑う宮石。

"い"と"ん"が完全に入れ替わったんだな。

「さっすが花ちゃん!」

竹崎&小津はゲラゲラ笑い、伊織から非難の視線を浴びる。

お前ら、滝沢だって引いてるぞ?
宮石に何言わせようとしてんだよ。

「ねぇ、何が面白いの?」

伊織の腕の中、目をキョトキョトさせる宮石は説明を求めて俺の顔を見るけど、話せるわけもないので小さく首を横に振って返した。

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